電力会社おすすめの感震ブレーカー4つと最適機種の選び方!

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こんにちは、防災父さんです!

2022年11月13日(日)、「あいち防災フェスタ」に行って来ました。

あいち防災フェスタ(2022)チラシ

出典:あいち防災フェスタ (pref.aichi.jp)

このイベントは、毎年「11月の第2日曜日」の「あいち地震防災の日」に合わせて開催されていて、大人から子供まで楽しみながら防災について学べる催しです。

会場の大府市「あいち健康の森公園」には、防災関連の各種団体や企業のブースがたくさん立ち並んでいたのですが、その中に1つだけ「感震ブレーカー」がズラーッと並んだ異色のブースを見つけました!

ここは何?と思ってブースを見上げてみたところ、「中部電力パワーグリッド 緑電力センター」という看板が掛かっていました。

「中部電力パワーグリッド」さんと言えば、中部電力の送配電を担う電気事業者ですから、地震時の通電火災を防止するために、感震ブレーカーの普及に力を入れられている訳ですね!

このブースの凄いのは、感震ブレーカーの単なる展示ではなく、全てデモ機となっていて、誰でもその場で触ってみる事が出来たことです。

今回、色々な感震ブレーカーを触ってみたことで、感震ブレーカーとは何かについて、実感を持って理解できました!

前回の記事「ご存知ですか?助成金をもらって「感震ブレーカー」を設置する方法!」を読んで、

感震ブレーカーについて何となく分かったけど、

 実物を見たことも触ったこともないので、いまいちピンとこない…
 結局、どれを選んだらいいのかわからない…

という方も多かったのではないでしょうか?

そこで、この記事では、中部電力さんが展示していた機種について見聞きした体験を交えて、感震ブレーカーとはどんなものなのか、分かりやすくお伝えします。
また、簡易タイプの感震ブレーカーについて、自宅に取り付ける際の機種選定の進め方についてもご紹介します。

この記事を読めば、電気の専門家である電力会社がおすすめする感震ブレーカーについて、直感的に理解でき、自分に合った機種の選び方が分かりますよ。

この記事はこんな人におすすめ

・感震ブレーカーがイマイチ分からない
・感震ブレーカーの動作を知りたい
・感震ブレーカーのメリット・デメリットを知りたい
・感震ブレーカー(簡易タイプ)をどうやって選べば良いか知りたい

それでは行ってみましょう!

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中部電力おすすめ機種4つ

中部電力さんのブースには、4種類の感震ブレーカーが展示してありましたので、詳しくご紹介します。

➀スイッチ断ボールIII【簡易タイプ】<おもり玉式>

まず最初は「スイッチ断ボールIII」です。変わった名前ですが、分電盤のスイッチボール(玉)という意味でしょうか。(笑)

こちらの感震ブレーカーは、大地震で揺れた拍子におもり玉が落ちて、その勢いでブレーカーが落ちるもので、とにかく単純な仕組みです。

デモ機は2つあり、1つはこちら。

スイッチ断ボールIIIデモ機(分電盤に取付)
防災父さん
防災父さん

年季が入ってますねぇ。昔から普及活動をされているんですね。(笑)

自立する分厚い板のベースに分電盤が取り付けてあり、そこに感震ブレーカーが付いていました。分電盤のスイッチの”下”に、両面テープで貼り付けてある感じです。

「ベースごと手で揺らして震度5以上の地震を再現してみてください」と言われたので、ガタガタと揺すってみたところ、コロッとボールが落ちて、おもり玉についている紐がブレーカーのスイッチを引っ張り、カチャンとブレーカーが切れました。(苦笑)

もう一つはこちら。

スイッチ断ボールIIIデモ機(ブレーカーに取付)

こちらは子どもが触りやすいように、ブースの真ん前の折り畳みテーブルの上にチョコンと置かれていました。

こちらはブックエンドに昔ながらの小さくて黒いブレーカーが2つ付いていて、右のブレーカーの”上”におもり玉が乗るように取り付けられていました。

「このタイプは、スイッチの下に取り付けられなくても、上や横などに付ければ大丈夫」ということでした。

おもり玉はプラスチックのようなので、「こんなボールでちゃんとスイッチが切れるのかな」と思い、手のひらに乗せてみたところ、結構ずっしりと重さを感じました。中に鉄球が入っているそうです。

防災父さん
防災父さん

これなら、ボールが落ちた勢いで、ちゃんとスイッチが切れそうですね。

こちらもブックエンドごと揺らして”大地震”を再現すると、コロッ、カチャンで問題なく切れました。こちらは軽いので、集まっていた子供たちも喜んで遊んでいました。(笑)

転がる様子は実際に見て頂いた方が分かり易いと思いますので、製造販売元の「エヌ・アイ・ピー」社が公開しているYouTubeの動画をご紹介します。後半の地震を再現したデモのところで動作が分かりますよ。


②感震ブレーカーアダプターYAMORI GV-SB1【簡易タイプ】<ばね式>

2つ目は、「感震ブレーカーアダプターYAMORI GV-SB1」です。こちらは「ばね式」ということで、ばねの力でブレーカーのスイッチを引っ張って切るものです。

ヤモリGV-SB1デモ機(分電盤に取付)

緑の文字で「YAMORI」と書いてある白い箱状のものが感震ブレーカーです。「YAMORI」というのは動物の「ヤモリ」のことで、分電盤に張り付いて通電火災から「家を守る」という商品名のようです。(笑)

本体の白い箱を上下に突き抜ける形で腕時計のベルトのようなものがあり、上端がブレーカーのスイッチに掛かるようになっています。

地震が来て箱の中のセンサーが作動すると、ばねがはずれて本体下のレバーが左に開き、瞬間的にベルトを下向きに動かすことで、ブレーカーのスイッチを切る仕掛けです。

こちらもベースの板ごとガタガタ揺らしてみると、ガシャーンと下のレバーが左に開き、勢い良くバンドが下に動いてスイッチが切れました。

防災父さん
防災父さん

あっという間なので、目を凝らしていないと見逃してしまいますね。(笑)

こちらは千葉市消防局さんからYouTubeの動画が公開されていましたので、ご紹介します。地震体験車を使った実験で、実際にどのように動作するかが良く分かりますよ。

なお、中部電力さんとは違ってスイッチの上に取り付けていますが、どちらでも良いそうです。


③ピオマ感震ブレーカー UGU6-A【簡易タイプ】<震感センサー式>

3つ目は、「ピオマ感震ブレーカー UGU6-A」です。ピオマ(Pioma)というのは、製造販売元である生方製作所の防災関係のブランド名です。

これは一見スマートな電気機器ですが、ブレーカーのスイッチを切るところはヤモリと同じで、枠を下に引っ張るタイプです。

ピオマ感震ブレーカーUGU6-Aデモ機

左側の四角が本体で、右側の四角が遮断機です。

こちらもガタガタ揺らしてみると、左側の本体が地震を感知して照明が点灯し、ピピピッと鳴り始めました。

ここで、ブースの方が「本来なら3分経つと自動的に遮断するのですが、今は3分待てないので、テストスイッチを押しますね」と言いながら本体のテストスイッチを押してくれました。

すると、右側の遮断機から上に伸びた枠が下がり、ブレーカーのスイッチが切れました。

本体の照明は10分間はあたりを照らしてくれるそうです。上の写真は、左側の本体の照明(LED)が光っている瞬間です。

なお、本体には大きなリチウム電池が入っており、電池の寿命は約10年です。ただ、電池のみの交換は出来ず、丸ごと取り替えになります。

防災父さん
防災父さん

これは簡易タイプの中ではお値段が高い方ですが、その分、時間的猶予機能と照明機能が付いているのは嬉しいですね。

こちらは残念ながら動作が分かる動画は見当たりませんでした。


④感震リレー MGP3A【分電盤タイプ(内蔵型)】

4つ目は、日東電工の感震リレー MGP3Aです。日東電工は分電盤を作っている会社ですね。

写真をパッと見ただけでは感震ブレーカーがどこにあるか分かりませんが、分電盤の右下の赤いポチが縦に2つ並んでいる2枠分が「感震リレー」です。

「リレー」というのは、右下の感震機が左側のブレーカー本体に「電気的に連携する」という意味で、電気でブレーカーを遮断する仕組みです。

日東電工感震リレーMGP3デモ機

こちらも全体をガタガタ揺らしてみると、警報音がピーピー鳴り始めました。これも本来なら3分待つところですが、ピオマと同様にテストスイッチを押してくれたので、すぐにカチャっとブレーカーのスイッチが切れました。

簡易タイプは分電盤の「外側から力をかけてスイッチを切る」仕組みでしたが、分電盤内蔵型は「内部で電気的にスイッチを切る」感じですね。値段はダントツで高いです。

なお、このモデルは旧型で、最新型は左のブレーカー本体に感震センサーが一体化しています。

防災父さん
防災父さん

分電盤内蔵型は一体化しているので動作が安定しているんですね。これは電気工事が必要ですね。

こちらは製造販売元の日東工業の動画がありましたのでご紹介します。ただ、感震ブレーカーの動作の部分は短いのでお見逃しなく。


※現行販売機種です

簡易タイプの感震ブレーカーの選び方

感震ブレーカーについて、かなり身近に感じて頂けるようになったのではないかと思います。

さて、ネットで「感震ブレーカー」を検索すると、たくさんの種類が出てきますね。

そして、それぞれのサイトで説明を読んでいると、いろんな要素がありすぎて、段々どれが良いのか分からなくなってきますよね。

今回ご紹介した4機種だけでも、調べれば調べるほど迷ってしまいます。

ただ、今回ご紹介した商品は、電力会社の方が電気の専門家として選定し、昔から普及活動をされている「定番の製品」なので、間違いはないと思われます。

そこで、ここでは、前回の記事でご紹介した「分電盤内蔵型」以外の「簡易タイプ」の3つから、ご自宅に最適な一台を選定する方法をご紹介します。

結論から言うと、「自宅に取り付けられるもので、予算的に許す範囲で、地震が来る前に」取り付けましょう、となります。

ざっと、以下の手順で進めると良いと思います。

①候補とする製品のスペックを調べる。
②自宅の分電盤やブレーカーがどのようになっているかを確認する。
③候補の機種が自宅の分電盤に取り付けられるか、ホームページや取扱説明書などを読んで確認する。(分電盤によっては取り付け不可の場合があるので要注意
④取り付け可能な機種に絞り、各種機能や値段を見て決定する。

➀候補とする製品のスペックを調べる

まずは、上記3機種について、ホームページや取扱説明書などに記載された情報を確認します。

参考までに、我が家で調べた時にまとめた一覧表をご紹介します。
(※日東電工のMGP3Aは同時に調べたので載せてあります。また、旧型は製造中止のため、現行モデルの内容を記載しています。)

項目スイッチ段ボールⅢYAMORI GV-SB1ピオマ UGU6-A日東電工 感震ブレーカー(参考)
タイプ簡易タイプ簡易タイプ簡易タイプ分電盤内蔵型
製造/販売元(株)エヌ・アイ・ピー(株)リンテック21(株)生方製作所日東工業(株)
商品HPhttp://switch-dan-ball.jp/https://www.lintec21.com/yamori/https://pioma.jp/item/pioma-感震ブレーカー/https://www.nito.co.jp/guide/kanshin/
取扱説明書取扱説明書取扱説明書取扱説明書
電気工事不要不要不要必要
価格(本体)3千円程度3千円程度
+オプション代
1万円程度10万円程度
認証日本消防設備安全センター日本消防設備安全センター日本消防設備安全センター日本配線システム工業会
性能評価出火予防性能感震遮断★★感震遮断★★
予防範囲★★★
感震遮断★★★
予防範囲★★★
性能評価避難安全等確保機能照明確保:可
特許・受賞特許取得済特許出願中JECA FAIR 2017 製品コンクール
「一般社団法人 日本電設工業協会 会長賞」を受賞
震装置震度調節リングと
おもり玉
全方位震感センサーガスマイコンメーターに使用している高性能震感器3軸加速度センサー(横揺れ+縦揺れ)
電池不要不要必要(リチウム電池付属)
※電池寿命約10年。電池切れお知らせ機能あり。
不要(電源あり)
製品寿命期待寿命10年耐久年数10年製品寿命約10年
保証メーカー動作保証1年保証期間1年
アマゾン××
楽天×
Yahoo!×
作動震度震度5強、6強、7切り替え強、弱切り替え震度5強以上震度5強以上
遮断時間即時即時設定時間(3分/即時)の後遮断設定時間(3分/1分/即時)の後遮断
用途住宅住宅住宅住宅、事業所
照明なし
(おもり玉に蓄光塗料塗布済)
なし本体の感震ライトが地震感知後点灯し10分後消灯なし
取付可能ほぼ全てのブレーカー
・レバー突出タイプの分電盤:全スイッチサイズ(4サイズのキャップで対応)
・押し込みタイプの分電盤(引っかけ式キャップで対応)
・カバー付き分電盤
(本体切り分けで対応、少し隙間あり)
・スイッチが固いブレーカー(紐を延長で対応。※別売りで「大きなおもり玉」あり)
・下から上に切るブレーカー(中部電力管内にある)
・レバー突出型分電盤
・レバー埋込型分電盤
・アンペアブレーカー
・漏電ブレーカー
・カバー付き分電盤(隙間できる)オプションの「ヤモリ・デ・リモート」で隙間を少なくできる

※以下はオプション「パワーヤモリ」で対応
・硬いブレーカー
・ロングストロークのブレーカー
取付可否判断(PDF)
・レバーが出ているタイプ
・レバーが出ていないタイプ
・木箱に入っていて貼り付け面が確保できるタイプ
・カバー付き分電盤は常時解放状態になる可能性あり
・増設用ユニットの場合(既設用):
全てのメーカーの分電盤に対応可能

・ホーム分電盤の場合(新設用):
主幹ブレーカーに感震機能搭載(省施工・省配線)
取付不可配電盤の形状や真下に棚がある場合など、おもり玉の落下スペースが十分ない場合などは設置不可下から上に切るブレーカー(中部電力管内にある)木箱に入っていて貼り付け面が確保できないタイプ
注意事項
※著者見解含む
感震部がむき出しなので、チリ・埃・油汚れに弱い。定期的な掃除が望ましい感震部は本体内なので、チリ・埃・油汚れに強い感震部は本体内なので、チリ・埃・油汚れに強い
1年に1度は掃除
感震部は本体内なので、チリ・埃・油汚れに強い
設置タイミング
※著者見解含む
随時随時随時・新設は新築・増改築時や分電盤の取替時が多い
・増設(後付け)は随時
※2022年11月当サイト調べ。利用にあたっては、ご自身で最新情報を調べてください。
防災父さん
防災父さん

この3つを比較しているだけでも、どれにしようか迷ってしまいますよね。(笑)
なお、取付不可の欄は注意してくださいね。

②自宅の分電盤やブレーカーを確認する

次に、自宅の分電盤やブレーカーを調べます。

以外とこれを忘れてしまいがちですが、大切なポイントです!

自宅の分電盤がどのようになっているかご存知の方はほとんどいませんよね。(笑)

我が家の場合、以下のようになっていました。

・カバー付きホーム分電盤
・15年以上経過している
・表面が湾曲している
・スイッチ部がへこんでいる

③候補機種の取り付け可否を判断する

候補としている機種について、取り付け可否を判断します。

簡易タイプは、それぞれ色々な機能や特徴があり、そちらに目が行ってしまいがちですが、何はともあれ、買うとなると、

 取り付けが確実に出来ること

が最も重要です。買ってから取り付けられなかったでは意味がありませんからね。

そこで、取り付けが可能か、一つずつ、ホームページや取扱説明書などをじっくり見ながら確認します。

今回は上記のスペック一覧表にまとめた「取付可能」「取付不可」に書いた内容を確認します。

④取り付け可能な候補機種から選ぶ

取付可能な機種が絞られたら、いよいよその他の機能を見ながら選定します。

ここまでくると、感震ブレーカーにどこまで期待するかによって、選定機種は違ってきますね。

ちなみに、我が家の場合、以下のようになりました。

・「スイッチ断ボールIII」は、分電盤の表面が湾曲していても取り付け可能。
・「ヤモリ」と「ピオマ」は、分電盤の表面が湾曲していてスイッチ部が凹んでいるので、遮断部のアームがスイッチに掛かるか危うい。

ということで、仕様上、間違いなく取り付けできそうな機種が「スイッチ断ボールIII」だけとなりました。

絞った結果が1台だけなので、その他の機能を比較するまでもなく、「スイッチ断ボールIII」に決まりです。(笑)

まとめ

今回は、「あいち防災フェスタ」で中部電力さんのブースで展示されていた「感震ブレーカー」4つをご紹介し、そのうちの簡易タイプ3つからご自宅に合った機種を選定する方法をご紹介しました。

感震ブレーカーは普段目にする機会のない製品である上、いろいろな機種があり、機能や精度やお値段もピンからキリまであるので、どれを付ければ良いか迷ってしまいます。

製品のホームページを見ていると、色々な機能に目が行きがちですが、「選定=購入」なので、一番重要なポイントは、買ったら取り付けができることです。

ホームページでは「ほぼ全ての分電盤に取り付け可能」などと書いてあるのに、取扱説明書などをよく読むと、「〇〇の場合には取り付けできません」などと書いてあったりしますので、注意して選びましょう。

我が家では、分電盤も古くなってきたことから、分電盤内蔵型への取り替えも考えているので、自治体の助成金の申請も準備しつつ、申請が通るまでは簡易タイプの感震ブレーカーを設置しておくことにしました。

簡易タイプは、仕組みは違っても性能はそれほど変わらないので、早めに設置しておくことをおすすめします!

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