こんにちは、防災父さんです!
キッチンには食器棚や流し台のキャビネットなど、開き扉の収納家具が多いですよね。
こうした家具は、大きな地震がくると、扉が空いて、中にあった食器やグラスが飛び出てきて、大変危険です。
そんな大地震の時に扉が開かないようにしてくれる防災グッズに「耐震ラッチ」というのがあります。
耐震ラッチには色々なタイプがありますが、昨今のシステムキッチンの開き扉に標準装備されているのが「開き扉用の耐震ラッチ」です。
通常の扉の開閉は何の支障もなくできますが、震度5以上になると自動的にロックがかかり、揺れが収まるとロックが解除される、という優れものです。
そんなに良いものなら今付いていない家具にも後付けしたい!
という方も多いと思います。
しかし、いざ購入しようと思って調べてみると、色々な製品があって迷ってしまいます。
そこで、ここでは、家具に後付けでできる「開き扉用の耐震ラッチで、自動ロック・自動解除するタイプ」について徹底比較してみましたので、分かりやすくご紹介します。
杉田エース(株)/(株)ムラコシ精工の耐震ラッチ
ムラコシ精工は1918年創業(創業105年)の住宅用金具の製造販売企業です。
耐震ラッチの開発は1995年からスタートしており、28年の実績を持つ耐震ラッチのトップメーカーです。
杉田エースは1948年創業(創業75年)の住宅金物の総合商社で、「ACE」ブランドを展開しています。
杉田エース パーフェクトロック PF-023

こちらは、ムラコシ精工が製造し、杉田エースが販売している、耐震ラッチです。
Amazonでは2012年から販売していますので、ロングセラー商品です。
こちらの一番の魅力はなんと言ってもその「安さ」です。
プラスチック製の「取り付け治具」の代わりに、パッケージ背面の厚紙がその役目を果たします。
販売歴が長く初期コストが回収されている事と、「取り付け治具」不要な事から、他の商品よりお値打ちになっています。
とにかく安く耐震ラッチを取り付けたい方におすすめです。


杉田エースからは、1セットだけの商品も販売されていますね。
ムラコシ精工 耐震ラッチ PFR-TSA

こちらは、杉田エースを通さず、ムラコシ精工が自ら製造・販売している商品です。
Amazonでは、2018年から販売されています。
パーフェクトロックと似ていますが、改良された最新バージョンです。
見かけ上の大きな違いは、受け具が頑丈になっていることです。
こちらは、ラッチ本体、受け具、ネジの3点セットで販売されています。
パーフェクトロックより少々高くなりますが、なるべく新しい方が安心という方にはおすすめです。

PFR-TSAには施工治具は付属していません。
治具を使えば、正確に位置を割り出せますので、ラッチ本体と受け具がピッタリはまります。
初めて購入される方は、一緒に注文されることをおすすめします。


治具は、取り付け後は使わないので少々もったいない気もしますが、無いと正確な取り付けができないので、揃えておきたいですね。
ムラコシ精工 耐震ラッチ PFR-TSAα

こちらは、ラッチ本体、受け具、ネジ、取り付け治具の4点セットです。
Amazonでは、2020年から販売されている新しい商品です。
型番「PFR-TSA」の末尾に「α」が付いているので、PFR-TSAの上位バージョンです。
特徴は、静音設計が施されており、使用時の音がとても静かになっています。
また、受け具が自動調整される仕組みになっています。
色のバリエーションも3色ありますので、家具の色に合わせて選べます。
PFR-TSAよりお値段は高くなりますが、家具・インテリアにこだわりがあり、高級感を演出したい方におすすめです。
写真では、ピンクの部分が気になりますが、これは取り付け治具です。
設置後は取り外しますので、使用時に目立って美観を損ねる心配はありません。


ムラコシ精工では、色々な耐震ラッチを作っているんですね。
コンペックスアート(株)の耐震ラッチ
コンペックスアート ママラッチ

コンペックスアートは、2000年創業(創業23年)のアート関連商材を企画販売する商社です。
ママラッチは、これまで培った商品開発のノウハウを生かして、2012年に開発されました(特許取得)。
Amazonでも、2012年から販売しているので、パーフェクトロックに並ぶロングセラーです。
製造はムラコシ精工に委託していますので、形は違いますが品質は折り紙付きです。
こちらは、その名のとおり、キッチンにいることが多いママさんが、食器棚などに簡単に取り付けられるようにと開発されました。
ママラッチの特許の特徴は、民芸品など様々な木製家具の扉に取り付けられるような構造になっていることです。
また、取り付け冶具の代わりに、これまた特許の「ママラッチシート」が付属しており、低価格と簡便性を実現しています。

このシートの使い方はパーフェクトロックのパッケージの厚紙とほぼ同じです。
取り付け可能な家具(開き扉)の詳細については、ママラッチの公式ページの「取り付け説明書」をご参ください。
ママラッチには、2個セット、3個セット、4個セット、6個セットがあります。
2個から4個セットには、ドライバー等の工具がオマケで付いています。
6個セットは業務用で、一度に複数個所に取り付ける方向けとなっています。
入数が多いほど、1個あたりのお値段は安くなっています。

コンペックスアート ママラッチA4
ママラッチA4は、ネジ止めに抵抗感があるママさん向けの、強力なテープで貼り付けるタイプです。
テープのはく離紙をはがして貼るだけなので、非常に取り付けやすくなっています。
テープタイプなら、木製の家具だけでなく、ガラスや金属の家具にも設置できるので、うれしいですね。
なお、こちらは4個セットとなっています。

ママラッチは、ママさん向けに、いろいろ配慮されているんですね。
和気産業(株)/システックキョーワ(株)の耐震ラッチ
和気産業は1911年創業(創業112年)のDIY用品の製造販売を行う専門商社です。
システックキョーワは、1960年創業(創業63年)の住宅・家具関連金具のメーカーです。
和気産業 耐震ラッチ スタンダードタイプ KSL-2

こちらは、システックキョーワが製造し、和気産業が販売している耐震ラッチです。
Amazonでは2014年から販売されています。
耐震ラッチ本体、受け具、ネジ、取り付け治具の4点セットです。
こちらは、地震が来るとラッチ本体からロックピンが下りてきて、受け具のあごの部分を引っかけることで扉が開かないようになる仕組みです。


システムキッチンにも採用されているんですね。
和気産業 耐震ラッチ がっちりロックタイプ KSL-3

こちらも、製造元はシステックキョーワで、和気産業が販売しています。
Amazonでは2014年から販売されています。
ラッチ本体、受け具、ネジ、取り付け治具の4点セットです。
こちらの特徴は、受け具がラッチ本体に入り込む形態であることと、地震がくると下からロックピンが持ち上がり、受け具の穴に入り込むことで、扉をガッチリ固定することです。
スタンダードタイプより確実性を求める方におすすめです。


意外とこちらの方が安かったりします。
システックキョーワ 感知式超薄型耐震ラッチ KSL-HD4

こちらは、システックキョーワが自ら販売している耐震ラッチです。
システックキョーワはフットワークの良い会社で、次々と新しいものを生み出しています。
こちらは、そんな同社が開発した、業界初の超薄型耐震ラッチです。
一般に、耐震ラッチは高さ30mm前後の物が多いのですが、こちらはその半分以下の高さ13.5mmを実現しています。
家具内部の空間を最大限利用したい、スマートで先進的なデザインを追求したいといった方におすすめです。
こちらは、耐震ラッチ本体、受け具、ネジの3点セットで、取り付け治具は別売りです。
なお、現時点では、楽天市場だけで販売しているようです。

取り付け治具も特殊な形なので、一緒に入手しておくと良いと思います。


この薄さは驚きですね。
ハーフェレ社の耐震ラッチ
ハーフェレは、1923年創業(創業100年)のドイツの住宅用金物メーカーで、世界150ヵ国に展開しています。
ハーフェレ 耐震ラッチH型

Amazonでは、2010年から販売されているロングセラー商品です。
ラッチ本体、受け具、ネジの3点セットで、取り付け治具は含まれていません。
1セット単位の販売なので、観音開きの扉には2セット必要です。
特徴は、受け具が金属でできていて、プラスチック製より丈夫なことと、扉を開閉しても音がしないことです。
ドイツの製品を使ってみたい、外国製やブランド物の家具に取り付けたい、という方におすすめです。
取り付け治具は別売りで、少々お高いですが、正確な位置合わせのために、一緒に購入されると良いと思います。


Amazonでの販売は、国産ラッチより古いんですね。
まとめ
ここでは、開き扉用の耐震ラッチで、揺れがくると自動でロックし、収まると自動で解除するタイプに絞ってご紹介しました。
どの製品も歴史のあるメーカーが製造しており、販売実績も長く、信頼性の高いものばかりです。
あとは、お値段、使いやすさ、好みなどで選ぶことになるかと思います。
いくつか候補を選んだら、商品の詳細解説や取扱説明書を見て、お使いの家具に取り付け可能か確認しましょう。
取り付け箇所の条件によっては、取り付けられない場合がありますので要注意です。
取り付けに問題ないことが確認できたら、あとは入手して取り付けるだけですね。
地震が来る前に、早めに設置されることをおすすめします。
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パーフェクトロックの取り付け手順を知りたい方はこちらを参考にして下さい。
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