こんにちは、防災父さんです!
・仏壇の転倒防止対策はどうしたらいい?
・仏壇専用の転倒防止グッズはないの?
こんなお悩みにお答えする記事を書きました!
家具の固定、転倒防止対策の中で、意外と後回しにされがちなのが「仏壇」ですね。
仏壇は普通の家具と違ってとても重いので、地震で倒れてきて押しつぶされたら大変危険です。
また、仏壇には、線香やロウソクなど、火をつかう道具があるので、火が付いている時に仏壇が倒れてくると、火事になる危険もあります。
以前から、仏壇の地震対策・転倒防止策は気になっているけど、
といった理由で、なかなか手が出せないでいる方も多いでしょう。
でも大丈夫です。
この記事では、仏壇の地震対策・転倒防止策について、具体的に分かり易くご紹介します。
また、今ある仏壇への対策だけでなく、これから仏壇を買う方に向けた対策もご紹介します。
なので、この記事を読めば、仏壇の転倒防止のお悩みがすぐに解決するでしょう。
それでは、早速、いってみましょう!
地震が来ると仏壇はどうなる?
地震で仏壇は簡単に倒れる
そもそも、地震が来ると仏壇はどうなるのでしょうか?
結論からいうと、重い仏壇でも、地震の揺れで、あっという間に倒れてしまいます。
こちらは、阪神淡路大震災の写真です。
こちらは、仏壇の耐震試験の動画のワンショットです。
仏壇の危険なポイントは?
タンスなどの普通の家具に比べて、仏壇の何が危険なのでしょうか?
仏壇の危険なポイントは以下の2つ。
言うまでもありませんが、ちょっとだけ補足しますね。
重い
まずは、仏壇は重いということです。
最近の仏壇は色々な種類がありますが、一般に、普通の家具より硬くて丈夫な木材で作られており、サイズが大きくなればなるほど、重くなっていきます。
また、仏壇は、けんらん豪華な装飾が施された物が多く、特に金(きん)仏壇では金箔が貼られ、黒い漆(うるし)塗りが施されていて、さらに重くなっています。
さらには、仏壇の中にはたくさんの仏具が納められていますので、全体的にめちゃくちゃ重くなっています。
そんな重い仏壇が地震の揺れで身体の上に倒れてきたら、ひとたまりもありませんね。
火を使う
もう一つは、仏壇は部屋の中で火を使うということです。
仏壇では、線香やロウソクに火を付けてお参りします。
火がついている時に大きな地震が来て、仏壇ごと倒れて線香などが散らばると、火事になる可能性があります。
大地震で混乱している時には、逃げるので精一杯で、火を消している余裕は無いかもしれません。
これらを考えると、仏壇の転倒防止策は、なんとしても事前にやっておきたい対策の一つと言えます。
というわけで、ここからは、大きく5つの転倒防止策についてご紹介しますね。
なお、仏壇に最適な「火を使わないLEDろうそく」について詳しく知りたい方は、こちらを参照してください。
(その1)仏壇専用の転倒防止グッズ「ミラクルガード」シリーズを使う方法
仏壇専用の転倒防止グッズとしては、なんと言っても「ミラクルガード」シリーズが有名ですね。
以下、ご紹介します。
ミラクルガードとは
ミラクルガードは、2008年に、仏壇の産地の静岡県にある「静岡仏壇卸商工業共同組合」と、大手化学メーカー「クラレ」の子会社クラレファスニングが共同で開発した、仏壇専用の転倒防止グッズです。
クラレの地震転倒防止グッズ「マジックガード」を仏壇用に改良したものなので、技術的な心配はありませんね。
大手メーカーの開発なので、当然、耐震試験も実施済で、阪神・淡路大震災と同レベルの震度7相当の耐震試験をクリアしています。
ミラクルガードのラインナップは以下の4つ!
仏壇の種類別に用意されているので、お使いの仏壇にピッタリの商品を選べますよ。
以下、ミラクルガードの各商品をご紹介します。
① 家具調・上置仏壇用(小型の仏壇用)
こちらは、家具調・上置仏壇用の「滑り止め耐震補強セット ミラクルガード」です。
小型の上置仏壇をタンス等の上に置いているケースですね。
内容物
入っているのは以下の1つだけです。
上のパッケージの写真で、右側にあるヒラヒラした4枚がそれです。(笑)
取り付け方
上図のように、取り付け方は超簡単です。
上置仏壇は、タンス等の上に載せますが、その時に滑り止めシート4枚で固定するだけです。
これにより、地震で揺れた時に、タンス等から仏壇が滑り落ちることを防止します。
この商品だけを設置して安心してはいけません。
なぜなら、上置仏壇は下のタンス等から滑り落ちにくくなったかもしれませんが、下のタンス毎転倒することまでは対策していないからです。
なので、土台となるタンス等が壁に固定されているか確認し、まだされていないなら、しっかり壁に固定しておくと良いでしょう!(後からご紹介するグッズなどを使うといいですよ。)
② 家具調重ね仏壇用(中型の仏壇用)
こちらは、家具調重ね仏壇用の「仏壇用地震対策補強セット ミラクルガード」です。
上台と下台に分かれる家具調仏壇、モダン仏壇に最適です。
内容物
入っているのはこの5つ。
上下を連結する金具・マジロック・マジックテープは2セット入っています。
金具の裏面に仮止め用のシールが付いていて、表面はザラザラしたマジロック(特殊マジックテープ)になっています。
取り付け方
上図のとおりですが、ポイントだけ簡単に説明します。
仏壇の下台の四隅に滑り止めシートを貼り、上台を載せてシートを挟みます。
これで、地震の際に仏壇のズレを最小限に抑えます。
次に、上台と下台の側面に特殊マジックテープ「マジロック」付き金具を釘(or ネジ)で止め、大き目の特殊マジックテープで上台と下台を連結します。
これで、地震の際に仏壇が中折れ・上下分離して転倒することを防止します。
マジックテープを使うメリット
上台と下台の連結に特殊マジックテープを使うメリットは以下の3つです。
この特殊マジックテープは、通常のマジックテープの約4倍の強度を持っているので、大きな地震にも耐えられます。
取り付けが簡単なら、専門業者ではなくても誰でも手軽に出来ますね。
取り外しが可能なら、ちょっと仏壇を移動したい時に重宝しますよ。(5回までが目処のようです)
この商品は、仏壇の上台と下台をガッチリ連結することでバラバラになって倒れないことを目的としています。
しかし、仏壇全体が連結したまま転倒しないようにするところまでは対象にしていません。
なので、L字型耐震ストッパーや転倒防止ワイヤーなどで、仏壇全体を壁や床に固定する対策を併用することをおすすめします。(後からご説明しますね)
ミラクルガードの設置方法の参考動画
こちらの商品について、取り付け方の動画がありましたので、参考までにご紹介します。(なぜか金具をネジ止めするところまでですが…。)
下の動画は、現在一般には販売されていない商品ですが、上の動画で抜けているところの解説がありますので、参考になりますよ。
③ 重ね唐木仏壇・金仏壇用(大型の仏壇用)
こちらは、重ね唐木(からき)仏壇・金(きん)仏壇用の「仏壇用地震対策補強セット ミラクルガード」です。
より大きくてしっかりした仏壇用ですね。
内容物
入っているのはこの5つ。
上下を連結する金具・マジロック・マジックテープが3セットになっています。
取り付け方
上図のとおり、取り付け方は先の商品と基本的には同じです。
背面の上下を連結する部品が3セットになっていて、より頑丈に固定できるという訳ですね。
④ 家具調一体型仏壇用(補助的な対策)
こちらは、家具調一体型仏壇用の「仏壇用地震対策補強セット ミラクルガード」です。
仏壇が上下に分かれていないタイプ用なので、底面に設置します。
内容物
入っているのはこれ1つ。
EVA樹脂で、透明です。
取り付け方
使い方はめちゃくちゃ簡単です。
仏壇前面の底面の両端に挟み込むだけです。(笑)
これにより、仏壇の前方への滑り止めに効果があります。
ただし、あくまでも簡易的なグッズなので、これ単体ではなく、他の対策の補助として使うのがおすすめです。
ミラクルガードシリーズなら、ご自分の仏壇に合った対策ができますね。
(その2)仏壇のずり落ち防止グッズ「ぶつだんすべりにく〜い」を使う方法
こちらは、ダースボンド®️(登録商標)のずり落ち防止補助シート「ぶつだんすべりにく〜い」です。
とっても軽〜いネーミングで、パッケージの絵もちょっと怪しげで、なんか、変な商品なんじゃない?なんて思いますよね。(笑)
でも、違います。
製造元の日本ダースボンド(株)はこんなすごい商品を作っている会社です。(↓)
実はこのシート、日本ダースボンド(株)が40年の歳月をかけて開発した新素材なんです。
特殊な表面性状を実現し、粘着性は無くても強力な滑り止め効果を発揮する優れものです。
その性能が評価され様々な用途に使われており、仏壇用にも商品展開されている、という訳ですね。
内容物
入っているのは以下の10点。
取り付け方
使い方は簡単。
必要に応じて適当な大きさにカットして、裏面の剥離紙を剥がして仏壇などの底面の家具や床に貼るだけです。
大小合わせて10枚入っていますので、仏壇本体のみならず、仏具の下にも貼れますね。
仏壇本体なら、最低限、四隅の底部コーナーに貼りましょう。
こちらの商品、滑り止め効果は高いにもかかわらず粘着性はないので、仏壇・仏具がベタつかないのがうれしいところです。
ただ、こちらは、滑り止めに特化した商品で、仏壇の上台と下台の連結機能はありませんので、用途を限定するか、他の方法で補うと良いでしょう。
金箔や漆塗りの面への貼り付けは不可です。
なぜなら、シートを剥がす時に、貼り付け面が剥がれる恐れがあるためです。
なので、「金仏壇」にはおすすめしません。
見かけによらず、真面目な商品ですね。(笑)
(その3)新・倒れストップベルト仏壇用
こちらは、防災対策安全協会ムサシ株式会社の仏壇転倒防止ベルト「新・倒れストップベルト 仏壇用」です。
現在、AmazonなどのECショップでは販売されておらず、基本的にはCity104のみで販売されています。(↓)
City104の「104」は「イチオシ」と読み、東京の翻訳会社(株)バーテックスが運営するアイデア商品や発明品といった「イチオシ商品」の販売サイトです。
こちらの転倒防止グッズは、都市住宅技術研究所にて耐震試験済で、阪神・淡路大震災の120%クラスの地震でも大丈夫です。
パッケージには特許出願中となっていますが、特許取得済(第4410197号)です。
内容物
こちらは、粘着マットとフック付きベルトのセット商品です。
粘着耐震ゴムも含まれています。
取り付け方
粘着マットを仏壇の下台の四隅に貼り、仏壇の上台を乗せて固定します。
次に、ベルトのL字金具を仏壇の背面下部の床板にビス止めしで固定します。
そして、フック付きベルトで仏壇の前面上部をガッチリ固定してベルトを締めます。
なお、フックには粘着耐震ゴムを挟んで保護しますので、仏壇は傷付きません。
お値段
肝心のお値段ですが、定価で9,800円とかなりお高くなっています。
ただ、旧バージョンの「仏壇ストップベルト」↓であれば、
メルカリ、Yahoo!ショッピング、Yahoo!ショッピング(ヤフオク)などで安く買えたりしますので、「こちらのグッズがいいけどお値段が…」という方は、一度覗いてみても良いでしょう。
仏壇ストップベルトの耐震試験動画
旧バージョンの仏壇ストップベルトですが、耐震試験の動画がありましたので、ご紹介します。
独自の販売サイトで購入するのは、ちょっと勇気がいりますね。(笑)
(その4)汎用的な家具転倒防止グッズを使う方法
上記のように、「新・倒れストップベルト(仏壇用)」以外の仏壇専用の転倒防止グッズは、
を目的として開発されています。
しかし、上台を載せる下台やタンス等への対策や、仏壇全体の転倒防止対策についてはセット商品には含まれていません。
地震の時に仏壇が倒れないようにするには、下台、タンス等、仏壇全体を壁に固定する対策を併用しておくと万全です。
そこで、以下では、下台、タンス等、連結した仏壇全体を壁に固定するための、家具転倒防止グッズをご紹介します。
L字型の耐震ストッパー
サンワサプライ 耐震ストッパー 地震 転倒防止 耐震度7 QL-78N
こちらは、サンワサプライの制震ストッパー「QL-78N」です。
壁に沿って仏壇を設置する場合に上面や側面に貼って使えます。
使い方
使い方は簡単です。
L型固定器具の発泡ダンパーに付いている剥離紙を剥がして、仏壇と背面の壁紙に貼るだけです。
仏壇の形状にもよりますが、箱型であれば、上面でも側面でも貼ることができます。
耐震ストッパーの転倒防止実験の動画
こちらの商品の取り付け方と耐震試験の様子の動画がありましたので、参考にしてください。
耐震マット
こちらは、プロセブンの耐震マットです。
震度7の耐震試験済み(合格)です。
こちらのサイズは50mm×50mm、厚さ5mm、耐荷重100kg、4枚入りです。(サイズはいろいろあります。)
仏壇の上台と下台の間に挟んで滑り止めにしたり、下台やタンス等の底(床)に貼れば、転倒防止対策になります。
家具転倒防止ワイヤー
こちらは、アラカワの転倒防止ワイヤーのビス止めタイプです。
仏壇の上面を背後の壁にワイヤーで固定します。
金具は、以下のような取り付け方が可能です。
ワイヤーは細いので、上方でも目立たず見栄え良く仕上がりますよ。
耐震マットとワイヤーを併用した場合の耐震試験の動画
仏壇屋さんの金剛堂と地震対策専門企業のプロセブン(株)が共同で行った耐震試験の動画がありましたのでご紹介します。
プロセブンマットと家具転倒防止ワイヤーを併用した場合の転倒防止効果が分かります。(画面右半分)
転倒防止プレート/滑り止めストッパー
こちらは、ミツギロンの家具転倒防止安定板「たおれんゾウ」です。
長さ90cmのプレートが一枚入っています。
取り付けは簡単で、仏壇やタンス等の前面の底部に挟み込むだけです。
ミラクルガードの「家具調一体型仏壇用」の長いタイプですね。
ただ、以下の動画のように、これだけでは、小さな地震での前方への滑り止めにはなっても、大きな地震での転倒防止効果は限定的です。
しかし、東京都の商品テスト結果報告資料にあるように、他の方法と組み合わせて使うことで転倒防止効果が発揮できますので、家具上面に使う突っ張り棒などと併用すると良いでしょう。
突っ張り棒
こちらは平安伸銅(へいあんしんどう)の家具転倒防止突っ張り棒です。
ここでは取付高さ35cm~50cmの商品を紹介していますが、お使いの家具・仏壇から天井までの高さに合った商品を選びましょう。
取り付けは簡単です。
上図のように、家具・仏壇の両端で壁際に設置するだけです。
転倒防止プレート/滑り止めストッパーとの併用がおすすめです。
一つだけで万全な対策はないので、いくつかの対策を併用しておきましょう。
(その5)転倒防止対策がされた仏壇を新しく購入する方法
ここまでは、既に仏壇を持っている場合に取れる対策についてご紹介してきました。
しかし、「これから仏壇を購入しよう」とか「買い替えよう」という方もいらっしゃるでしょう。
そういう方には、はじめから地震による転倒防止対策が施された耐震用の仏壇を選ぶと良いでしょう。
耐震設計の重ね仏壇(唐木仏壇)
こちらは耐震設計がされた重ね仏壇(唐木仏壇)です。
どこが耐震設計となっているかというと、上台と下台の接合部です。
上の写真のように、上台と下台の重ね口が耐震仕様となっていて、ダボと呼ばれる継ぎ手で接合されています。
これにより、組み立てて設置するだけで、地震の揺れによる上台の滑り落ちや、仏壇の中折れによる転倒が防げます。
耐震用の上置き仏壇
こちらは、転倒防止機能付きの上置きモダン仏壇のプランタです。
どこに耐震機能が付いているかというと、スライドトレーと一番下の台輪(だいわ)の部分です。
上の写真のように、スライドトレーと一緒に床と接する台輪を引き出すことで、前に倒れにくくなる仕組みです。
2つが一体となって手前にスライドすることで、床との接地面積が増えて、地震が起きても前に倒れにくいという訳です。
ただし、安定して倒れにくいというだけで、滑り止めにはなっていません。なので、タンス等の上に置かれる場合には、仏壇本体は薄い耐震マットで固定しておくと良いでしょう。
最初から地震対策が取られた仏壇は安心ですね。
まとめ:仏壇の転倒防止策は「自分に合った方法で早めに」がおすすめ!
この記事では、仏壇の地震対策・転倒防止策のおすすめを5つご紹介しました。
仏壇には、専用の転倒防止グッズもありますし、汎用的な転倒防止グッズも使えます。
お持ちの仏壇の形状や設置状況に合わせて選ばれるとよいでしよう。
また、これから仏壇を買う方は、耐震設計のされた物を選んでおくと、安心・簡単です。
ただ、どの方法も、それ一つで完璧なものはありませんので、いくつかの方法を組み合わせて対策しておくと良いでしよう。
最後に、地震対策用品は、その特性上、平常時には在庫もあって自由に選べますが、一たび地震が起きると、一気に売れて無くなってしまいます。
また、地震が起きて被災してからでは手遅れです。
なので、思い立った時に、早めに対策しておくのがおすすめです。
この記事が少しでも皆さまのお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。m(_ _)m
♢♢♢
地震の揺れで火の着いた「ろうそく」が転倒して火事になることが心配な方は、こちらのLEDろうそくに関する記事を参考にしてください。
火の着いた「ろうそく」の転倒のみならず、「線香」の転倒による火事も気になる方は、こちらのLED線香に関する記事も参考にしてください。
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